クリニックブログ

2019.10.232020.10.01

うつ病の症状が良くなってきたら、再発予防が重要です

うつ病の再発予防とは  ~家族のサポートも重要です~

うつ病の症状が良くなって、日常生活や、社会活動を再開したりすると、今度はうつ病の再発予防が非常に重要になってきます。うつ病の治療薬で良く使用されるお薬には、症状を改善する効果と、良い状態を継続する効果があるのです。

そのため、症状が良くなった、あるいは症状が良いと感じたので自己判断でお薬を減らしてしまったり、通院を止めてしまうのではなく、通院をしながら医師に症状の変化や体調の経過を見てもらいながら、減薬のタイミングを診てもらうことが再発予防として重要です。

ご家族を含めた周りの方達には、うつ病の状態が良くなっても通院が必要であったり、およそ半年から1年はお薬の継続をしながら通院を継続する必要があるということもご理解くださいませ。

人間関係や、否定的な物の捉え方が強く出てしまっている場合には、見直すこともうつ病の予防策になります

うつ病にかかってしまうと、否定的な考え方や、人間関係への恐怖や過敏性などが強く出てしまっていることがあります

ひとたび職場や社会生活の中で、これらの症状が大きなストレスを生み出してしまう事があり、人間関係について再度強く悩んでしまったり、仕事に対する不安感がとても強く出てしまい、うつ病への再発を高めてしまう事もあるのです。そのために、考え方のクセや見直しなどを行うことが、再発予防としても重要となることがあります。

うつ病の再発率は、実は非常に高いのです

うつ病の再発率、半数近くの人が再発をするという報告も

また、再発を繰り返せば繰り返すほど、その再発率は更に上昇していってしまうと言われているので、しっかりと治療を行うことが重要です。

また、うつ病の症状が良くなると、これまで休んでいた分、更には自分がなかなか取り組めなかった分を取り戻そうと頑張りすぎてしまったり、無理しすぎてしまう傾向にあるので注意が必要です。

ついつい、お仕事や家庭が忙しいという面で、通院がおろそかになってしまったりしてしまったり、通院をやめてしまいたいと思ってしまう事がありますが、ご家族の方達からも再発予防という点でとても大切な治療期間であることを、本人と一緒にご家族からもサポートをしていただけましたら幸いです。

 

通院が途切れてしまっても、遠慮なさらずにご相談くださいませ

また、つい通院が途切れてしまったり、症状が悪くなった兆候が見られたとしても、我慢しすぎてしまったたり期間を空けず、また遠慮なさらずに心療内科・メンタルクリニック・精神科まで再度ご相談いただけましたら幸いです。ご本人のつらいと感じている状況や、病状に対して早急に対応することで、療養期間を短くできることが多いので、お早目のご対応をよろしくお願い申し上げます。

 

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ひだまりこころクリニック栄院

 

野村紀夫 監修
ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など