クリニックブログ

2020.04.302024.04.01

コロナに負けない!自宅でも行えるストレスへの抵抗力を高める方法

ストレスへの抵抗力を高めることが、ストレス対処法に!

ストレスへの対処方法には、たとえば、直接立ち向かったり、誰かに助けてもらう、あるいは逃げるなど色々な方法があります。しかし今回のコロナストレスの場合、ウィルスだから直接戦ったり、逃げることはできません。

はっきりしない相手へのストレス対処法そのものを検索することは困難かもしれませんが、【ストレスへの抵抗力を高めること】で新型コロナウィルス(COVID-19)に関連したストレスや心の不調に立ち向かっていきましょう。

この記事では、ストレスへの抵抗力を高める方法を「2つ」ご紹介いたします。

名古屋市栄の心療内科ひだまりこころクリニック栄院へご相談を

自宅で行える!ストレスへの抵抗力を高める方法

外でリフレッシュする以外に、ストレスの抵抗力を高める方法とは

ストレスへの抵抗力を高める方法といえば、外出して好きなことをしてリフレッシュしたり、ヨガ教室に通うなど新しいことをして視野を広げる、ハイキングをして自然と触れ合うことがすぐに思い浮かぶかもしれません。

しかしコロナウィルスが蔓延する今は、できるだけ家の中でできる方法が望まれます。

自宅で行えるストレスへの抵抗力を高める方法には、以下のものがあります。

①体をリラックスさせることで、「心のリラックス」を得る

「心の不調」は「身体への不調」を来すだけではなく、また、「身体の不調」も「心への不調」へと影響を及ぼしてしまう事があります。

体と心の関係は切っても切り離すことはできず、不調やストレスは「心」と「身体」にも影響を及ぼしまうのです。

四字熟語にも「心身一如(しんじんいちにょ)」という言葉があるように、体と心はひとつのものであるのです。

例えば、うつ病とまではいかなくても何か悩み事がある人は心がつらいだけではなく、首や肩が固い、腰が痛いなどの体のつらさを抱えているものです。そこで、心のつらさを解消する方法には心からアプローチするだけではなく、体からリラックスしてアプローチする方法があります(専門的には動作法と呼ばれます)。

ストレスで体がこわばっていると、心まで固くなってしまい、物の捉え方や感情が極端になってきてしまいます。できるだけ肩や体から力を抜くようにしましょう。

新型コロナストレスでお困りの方はひだまりこころクリニック栄院までご相談くださいませ

リラクゼーション方法(漸進的筋弛緩法)とは

仕事中によく起きやすく、多くの方の悩みでもある肩こりのアプローチにも「リラクセーション方法」という方法を用いられることもあります。職場の産業医の先生からの集団指導などで受けたことがある方もいるかもしれません。

また、リラクゼーション方法(漸進的筋弛緩法)も良く知られている方法であり、不安症パニック障害不安神経症自律神経失調症等の「緊張」や「不安感」が高ぶる時などに用いられる時も多くあります。

リラクゼーション方法(漸進的筋弛緩法)は応用して不眠症の治療法として用いられることもあります。

リラクゼーション方法(漸進的筋弛緩法)の具体例

①頭から腰まで背骨をまっすぐにした姿勢になります。立っていてもいいですし、座っていてもいいです。

②自然に息を吸い、できるだけ長くゆっくり息を吐く(数回から5回程度繰り返す)【呼吸法とも言われます】

③両手を前に出して、親指を中にしてグーっと「こぶし」を握ります。10秒ほど「こぶし」を握った状態に意識を向けます。その後パッと力を抜いて、その力を抜いた時の、「リラックス感」や「脱力感」に意識を向けます。

④肩がもう上がらないぐらいグーッと上げて、10秒ほど肩をあげた状態に意識を向けます。その後、ストンと肩を下ろして、そのおろした「脱力感」や「ほっとするリラックス感」に意識を向けます。

⑤今度は両肩をグーッと背中の方へそらせて、10秒ほどそのまま両肩を背中にそらせた状態に意識を向けます。その後、肩の力を抜いていき、肩から力が抜けきった感じに意識を向けます。

⑥頭を左後ろに回して、首周りにグーっと力を入れます、10秒ほど首を伸ばしたら力を抜いて、首の力が抜けきった感覚に意識を向けます。

⑦頭を右後ろに回して同様に行ってみます

他にも凝っていると感じられる身体の部分を中心的に、上記のやり方を応用して徐々にほぐしていく事も有効です。

コロナストレスについて心療内科が解説

リラクゼーション方法(漸進的筋弛緩法)の目的

身体のリラックスした感覚を感じるためには、「力を入れたり」・「体の緊張状態」を意識的に作ることで、脱力した時の「リラックス感」・「開放感」はより感じられやすくなります。

このような体の特徴を生かし、グッと力を入れて、一定時間で「緊張」を開放するといったストレッチを繰り返すことにより、

身体の緊張感から解放された感覚の自覚である脱力感→「リラックス感」という身体と心の感情→心がほっとする感じや不安緊張の解消となり、ココロのリラックス効果へと繋がるのです。

新型コロナストレスへの対処法について解説しております

②笑う事もストレスへの抵抗力を高める

多くの研究により、笑うことは心身に非常に良い影響を及ぼすことが明らかにされています。笑うことで脳の辺縁系が自律神経系や内分泌系に作用して、以下の効果をもたらすからです。

(1)血流を良くして体のすみずみまで栄養をいきわたらせる

(2)サイトカイン・ナチュラルキラー細胞や免疫グロブリンが活性化して、免疫機能が高まるという報告

(3)アレルギーの症状が軽くなる

(4)血糖値が下がるなど

また、リウマチ患者に落語を聞かせたら痛みが和らいだという報告もあります。コロナストレスで胃痛や生理痛がひどくなったというニュースも聞きますが、笑うことで痛みを和らぐ効果が期待できます。

とはいえ、新型コロナウイルス感染症で暗いニュースがあふれると、面白いテレビや漫画を見てもなかなか笑うことができない方もいるでしょう。そんな方には笑顔を作ってみることがおすすめです。それというのも、作り笑いでも脳は笑っていると錯覚するので、気分がほぐれるともいわれております。

「幸福論」を書いたフランスの哲学者アランの名言「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ」。アメリカの心理学者ジェームズの名言「悲しいから泣くのではない、泣くから悲しいのだ」。私たちの感情は自分がしている行動に影響される面が少なからずあります。

新型コロナ感染症に対する自宅での対処法とは

楽しいと思えなくても大丈夫。まずは、くしゃくしゃに笑った顔で、顔の筋肉を動かそう!

また、リラクゼーション方法(漸進的筋弛緩法)でも顔のストレッチがあります。

「笑っているくしゃくしゃ顔」を作って、10秒したら力を抜くというリラクゼーション方法も、緊張や不安の改善を促す方法となりますので、【楽しいと思えなくても大丈夫。まずは、くしゃくしゃに笑った顔を作ってみる】という顔の筋肉をほぐす方法は、身体の行動から心への影響を作る方法やミラーリング効果でもあるといえます。

効果の理由やメカニズムを知ることで、さらに効果的な対策・治療法になる

「体をほぐすことや笑うことがストレスへの抵抗力を高めることは既に知っていることだ」と思われるかもしれません。

例えば、ジムやトレーニングでただ走りこみをしたり、ダンベルを持ちあげていればいいという訳ではないように、取り組みへの効果や期待を知り、身体の一部を意識して動かすことで、より一層心のストレス対策効果も増してくるものです。

心療内科 ひだまりこころクリニック栄院

 

まとめ

この記事では新型コロナウィルス(COVID-19)に立ち向かうためにストレスへの抵抗力を高める方法として、【①体のリラックス感覚を意識することで心をほぐすことに繋げること】、【②笑うことの大切さ】をお話ししました。

ただ、夜なかなか眠れない、何を見ても面白いと感じられないし関心も持てないなどの症状が出ている場合は、セルフケアだけで対応するのではなく、不調に関して医師へ相談してみることをおすすめいたします。

早めの心療内科・メンタルクリニック・精神科への相談で症状が悪化しすぎる前にケアを行うことが可能となります。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など