クリニックブログ

2019.11.132024.03.30

精神科のデイケアとは何でしょうか?

精神科のデイケアについて

精神科では日帰りのリハビリテーションが行われており、これをデイケアと呼びます。精神的な症状や病状の為に、社会復帰が困難な方へ社会復帰をサポートしたり、日常生活のサポートや管理を行っております。体調管理として、精神疾患が再発してしまうのを防止するためのケアも受けることが可能なのです

具体的にどのようなものなのか、どういった方たちが利用されているのかについてご紹介しております。

精神科のデイケアとは何?

デイケアの日程は、午前から午後にかけての6時間のプログラムであり、途中に昼食を含みます。大規模な施設だと70人ほど在籍されているところもありますが、小規模な施設の場合は30人ほどの所属となっております。他の利用者同士の交流もプログラムの一つであり、デイケア利用のメリットの一つでもあります。

デイケアの他には、ショートケアやナイトケア、デイナイトケアといった区分も利用時間や利用日数に応じて別にございますので、体調や環境などに応じて、どの時間帯が自分にとって利用しやすいのかを考えて選択されている方たちが多いです。

デイケアを利用している方たちの一例

例えば、現在精神的な症状や体調があってサポートや見守りなしでは社会生活が送れない方や、精神的な症状などを整えたり、改善して就学や就労を目指して活動している方が利用しています。

他にも対人関係に問題があったり、悩みがあるために、そのような原因で社会に出られないという方も多く利用しており、コミュニケーション力を高めたい、更には周囲との関わりを少しづつ深めたいと考えてみえる方にも精神科のデイケアはとても役立ちます。

デイケアを利用される方の具体的な一例としては、精神科入院病院の退院後の方(自宅から通いながら退院後暫くもデイケアにて見守りをすることにより体調把握や管理が可能となります)、引きこもりの方(自宅に過ごすことが多い方の場合にデイケアが外出の機会にとなり、社会とのかかわりを少しづつつけていく事が可能となる場合があります)、抑うつや双極性障害(躁鬱)・統合失調症などで日常生活の見まもりやサポートが必要な方(デイケアに所属されているスタッフとの関わりの中で、症状の変化や再発の兆候など早急に気づいて対応することが可能となります)もみえますが、その他のパーソナリティー障害やパニック障害などの精神疾患の方で通われている方も多くみえます。

デイケアではどんなプログラムが組まれているのでしょうか?

デイケアを受ける、大きな目的の一つは再発と再入院の防止です。そのためのプログラムが精神科のデイケアでは複数用意されており、利用者は一日にいくつかのプログラムに参加する形が一般的となります。もちろん、体調に応じての参加となりますし、比較的時間に余裕を持ったプログラムの組み立てをされているデイケア施設が多いです

運動系レクリエーション・プログラム

運動系のプログラムでは主に、体を動かす目的としたプログラムです。

身体を動かす運動系のプログラムでは、テニスや卓球、体操、ストレッチ、ヨガなど様々なものが用意されています。身体を動かすことはリラックスに繋がるだけでなく、体力の向上効果もありますし、適度な運動はうつ病などの精神症状の改善や再発予防といった面でもメリットに期待があります。また、他の利用者たちと協力して取り組むといった関わりも持つことが期待できます。

文化系レクリエーション・プログラム

音楽や映画、料理などを楽しむ文化系プログラムもあります。

気持ちが落ち込んでいてスポーツで身体を動かす気力もないという場合は、頭や手を動かす文科系のプログラムから取り組んでみるのもおすすめです。絵や切り絵、張り絵、編み物等、利用者さんそれぞれの得意を生かして作業をすることも可能となりますし、デイケアによっては展覧会など、それぞれの作品の披露などの機会もある施設もあります。自分の得意を周りに認めてもらえる、自分の表現をできるという事は、自己の自信にもつながります。また他者の考えを知るといった周囲との関わりの一助としても効果が期待できます。

就職支援に関するもの

現在は精神的な症状や病状等、いろいろな課題があるために就職できずにいる方をサポートするシステムも整っています。

エクセルやワードといったパソコンスキルを身に付けることでスキル獲得の機会の場となるだけではなく、ビジネスマナーや具体的なプレゼンテーションの仕方、対話のスキル等なども学ぶことができるので、社会復帰後にすぐに使うことができるスキルを身につけたり、即戦力を重視したスキルの獲得を目指している方にとても役立つプログラムだといえるでしょう。

ただ精神科のデイケアでは、具体的な職場を斡旋してもらうことができないので、個々の特徴や症状、更にはスキルに応じた就職先の検討、就職を想定した就業訓練や、さらには就業活動は、また別のサポートなどを利用することになります。特に、デイケアを終えて、就労移行支援や就労継続支援B型、就労継続支援A型などに移行して取り組みを継続される方も多くみえます。

社会復帰に役立つデイケアのメリット

ご紹介したものの他にも様々なサポートやプログラムが用意されており、デイケアの施設それぞれによっては特徴が出やすい内容となっております。基本的には、デイケアのプログラムは社会復帰に役立つものばかりであり、また体調管理や症状のコントロールの一環としてもとても大切な意義のある取り組みです。

プログラムというと少し硬く考えてしまいがちですが、体調や気分が合わない方は、自己学習をされていたり等、個々の体調に即した柔軟な対応が可能なデイケア施設が多数あります。また、バーベキューやお花見などのお楽しみイベントなども用意されているので、参加するだけでも様々な日常変化が期待できるではないでしょうか。気軽に参加できるものが多いのが特徴なデイケアの特徴なので、ぜひ検討してみてはどうでしょうか。

もし、利用してみようかな、自分の症状とデイケアの事で相談したいなどもありましたら、まずは医療機関等でお気軽にご相談されることをお勧めいたします。

当院では、精神保健福祉士も常勤で多数名所属しております名古屋の心療内科・精神科・メンタルクリニックですのでお気軽にご受診・ご相談くださいませ

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野村紀夫 監修
ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など