クリニックブログ

2019.04.152024.03.30

ADHD(注意欠陥多動性障害)とは?大人の発達障害でお悩みのあなたへ

こんにちは。栄の心療内科・精神科・メンタルクリニックのひだまりこころクリニックです。

 

大人の発達障害・ADHDに関して頻繁に、テレビや新聞などで取り上げられることが増えましたね。大人の発達障害・ADHDでないか?と心配になり、たくさんこれまでお悩みになられていた方もいらっしゃるのではないでしょうか??

ADHDは大人になってから症状が出るのではなく、小さい頃からずっと悩み、成長とともに少しづつ何らかの工夫を身につけながら、対処方法を自分で獲得して大人になっている方が非常に多いのです。ですが、多様性の高い社会の中で、これまで身に着けてきた対処方法通りにいかない人間関係や仕事があるのも事実。そのような中で、大いに傷つき、自分に自信を無くしてしまった方も多いのではないでしょうか??

 

 

当院でもよくご相談を承るADHD・大人の発達障害。ADHD(注意欠陥多動性障害)とはどのような病気でしょうか??今回はそのような疑問にお答えできましたらと思います

皆様の「つらい思いをしてきた」「周囲とずっと違和感を感じて生きてきた」「周りとうまく溶け込めずに苦しかった」などなど、ADHD(注意欠陥多動性障害)じゃないか?ってずっと悩んでいましたと、御受診された方も当院には沢山みえます。

 

 

あなたのつらい症状が、少しでも軽減されるよう、ADHD(注意欠陥多動性障害)正しい理解と治療が必要です。そして、何よりも重要なのは、皆様それぞれが長所としている事・分野の理解。ADHD(注意欠陥多動性障害)の方は苦手な部分をお持ちである一方で、得意なこと好きな事に関しては長所としての側面が多い点が特徴です。周囲やご本人が理解してあげることでより良い充実した生活につながります

 

 

 

QADHDAttention-Deficit/Hyperactivity Disorder:注意欠陥・多動症)とは、どの様な病気ですか?

 

A、年齢又は発達に不釣り合いな不注意さや衝動性、多動性を特徴とする発達障害で日常活動や学習に支障を来す状態を言います。 「不注意」とは集中力は続かない、気が散りやすい、忘れっぽいなど、「多動性」とはじっとしていることが苦手で、落ち着きが無いなど、「衝動性」とは思いついた行動を行ってもよいか、考える前に実行してしまうなどの特性です。 ADHDの子どもたちは問題となる行動をとることがありますが、その本質は悪意で起こす“事件”ではなく、本人も傷つく“事故”なのです。事故である以上、子ども自身が当事者であり被害者でもあるのです。

 

大人になるにつれて、会議などあらかじめ準備できる場では、前もった準備を行うことができ、本人も準備をする必要性を十分に自覚し、そのような準備が不注意やミスなどの量を減らすことができる点を成長と共に身につけられていきます。しかし、突然の予定変更が起きたり、急な会議や頼まれ事となると、順序立てることができなくなったり、不注意などの症状が出やすくなることも多いのです。

 

 

 

QADHDの症状・特徴は? 

A、ADHDの主な症状は「不注意」、「多動性」、「衝動性」で、こうした症状が少なくとも2つ以上の状況(学校と家庭など)で現れます。

主な症状不注意」⇒集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい。

    「多動性」⇒じっとしていることが苦手で、落ち着きが無い。

    「衝動性」⇒思い付いた行動について、行っても良いか考える前に実行してしまう。

 

このような症状が、大人になると「自分勝手な行動」「あいつは周囲の空気が読めないやつ」「親の育て方やしつけの問題」などのレッテルを下されてしまうこともあり、周囲の環境となじみにくくなって、人間関係や自分の至らなさとして思い悩んでしまうことが多いのです。 

 

 

 

QADHDの原因は? 

A、ADHDの症状には、自分の注意や行動をコントロールする脳の働きの偏りが関係していると考えられていますが、詳しい原因はまだわかっていません。

ADHDの子どもでは、前頭前野と呼ばれる大脳の前側の部分を含む脳の働きに偏りがあると考えられています。

遺伝的素因、心理社会的要因の関連も報告されており、これらの相互作用によりADHDの状態像が完成していくとする考え方もみられます。

 

 

 

QADHDの治療は? 

A、ADHDの治療には「教育・療育的支援」と「薬による治療」があります。治療の目標は、ADHDの本人が自分の特性を理解し、自分の行動をコントロールできるようになることによって、その子どもの生きにくさが改善されること、友達に受け入れられ、他の子どもたちのように充実した生活が送れるようになることです。

“扱いやすい子”にすることが治療の目的ではないのです。

治療の効果を判断する際には、教室や会社での症状コントロールの効果だけでは無く、生活全般を通して、友達との関わりや家族・上司との関係が良好であるかを診ることも大切です。

 

 

 

Q、学校関係者・保護者・会社との連携は? 

A、ADHDの子どもを支え、導いていくうえで、会社、学校、保護者、医療機関が連携し、協力しあうことは大切です。

学校での様子を詳しく把握できるのは学校関係者だけですし、保護者の方々を抜きにして子どもを支えることはできません。もちろんそれは会社も同様。それぞれの情報を共有し、同じ認識をもつことで、改善すべき点もみえてきます。

そのためにもぜひ、会社や学校での状況と家庭での様子を保護者・ご家族の方との情報交換する時間持ちましょう。周囲の大人たちが協力しあうことで、子どもたちにとってもより良い環境をつくることができます。

 

ADHDの方たちは、自分のペース以上のやり取りやそのような状況など、苦手としている状況と環境がそれぞれの方に見られます。一方で、しっかりと予定や期限を決めたり、仕事を細分化したり、依頼の時にはしっかりとコミュニケーション取る、得意分野などを伸ばしてあげるなど、双方でコミュニケーションと説明・準備を行うことで、大きな成果を上げることができます。

 

 

QADHDの評価については? 

A、主治医が診断や治療法を検討するためには、現在、会社での状況や、子どもが家庭や学校でどのように行動しているのか、どんな気持ちでいるのか、またそれが業務・教育・療育的支援や薬による治療によってどのように変化したのかを、できるだけ正確に把握する必要があります。

こういったときに主治医は客観的に判断できるようにするため、ADHDの評価指導を使うことがあります。

ADHDの評価指導とは、ADHDの子どもの行動(症状)を示した簡単な質問に対し、家族や学校の先生や保護者の方がチェックしたものをスコア化するものです。主治医から保護者の方や、保護者の方を通じて学校関係者の方に、こうした評価指導を用いて子どもの状態を定期的にチェックすることをお願いする場合もあります。ここで得られた情報は、治療の効果を判定したり治療方針を決定したりするための重要な情報となります。

 

 

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