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二重うつ病はうつ病患者の40%にみられ、うつ病のみの治療よりも長引きやすいと言われています

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クリニックブログ

2020.09.02

【二重うつ病】実はうつ病患者の40%にみられると言われています

二重うつ病とは何でしょうか?

二重うつ病は、うつ病患者の40%にみられると報告されていて、通常のうつ病の治療経過よりも回復が不良であると言われています。つまり、通常のうつ病の治療の反応が比較的思わしくなく、そして社会生活への影響が長引いている方はもしかしたら【二重うつ病】かもしれません。

”何”、が「二重」なのでしょうか?

現在、精神疾患の世界的診断基準と言われるDSM‐5では、「うつ病」「重篤気分調節症」「気分変調症/持続性抑うつ障害」「月経前不快気分障害」「物質・医薬品誘発性抑うつ障害」「他の医学的疾患による抑うつ障害」など、皆様にも聞きなじみの深い「うつ病」の疾患を含めてこれらをすべて『抑うつ障害群』として詳細に記述をしております

二重うつ病とは、これらの『抑うつ障害群』のうち、「うつ病」と「気分変調症/持続性抑うつ障害」という2つの疾患を合併している状態を指しています。

二重うつ病について心療内科が解説

【二重うつ病】とは「うつ病」と「気分変調症/持続性抑うつ障害」の合併なのです

うつ病はどんな症状なのでしょうか?

うつ病の診断には、抑うつエピソードと言われる状態を満たすことが重要です。これらの抑うつエピソードの症状のうち5つ以上を2週間満たし、生活や社会的な影響を受けている状態を、「うつ病」と診断されます

抑うつエピソードには9つの症状の特徴があります

①抑うつ気分、②興味・喜びの減退、③体重・食欲の変化、④睡眠の変化、⑤精神運動の制止や焦燥、⑥疲労感・気力の低下、⑦無価値観・罪責感、⑧集中力や決断力の低下、⑨死についての反復思考、自殺念慮

の9つの症状があります。

特に、うつ病の診断では、①抑うつ気分、または②興味・喜びの減退、の存在は必須で、合計5つ以上の抑うつエピソードの症状を満たす必要があります。

心療内科メンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院が二重うつについて解説しております

気分変調症/持続性抑うつ障害とはどんな症状なのでしょうか?

気分変調症の疾患を、簡単に表現するとすると、

うつ病のように5つ以上の症状には該当しないが、2年以上、①抑うつ気分と、以下に示す症状の『2つ以上』が継続していることが「気分変調症」の診断に重要です。

『気分変調症で満たすべき、抑うつ症状に加えて必要な、2つ以上の症状とは』

1⃣【抑うつエピソードの③にある】食欲・体重の変化

2⃣【抑うつエピソードの④にある】睡眠の変化

3⃣【抑うつエピソードの⑥にある】疲労感・気力の低下

4⃣【抑うつエピソードの⑧にある】集中力や決断力の低下

5⃣【抑うつエピソードにはない】自尊心の低下

6⃣【抑うつエピソードにはない】絶望感

上記1⃣~6⃣のうちの2つ以上の症状の存在が、抑うつ症状に加えて、「気分変調症」の診断には必要です

うつ病と気分変調症の違いとは

うつ病気分変調症の診断基準から見てみると、

うつ病は抑うつ気分や無気力・喜びの低下の存在が特に重視されています。

一方で気分変調症では、うつ病ほど強い症状でなくても、抑うつ気分の慢性的な経過(2年以上)が特徴です。

名古屋市栄の心療内科ひだまりこころクリニック栄院へご相談を

うつ病の人たちの感じ方、気分変調症の人たちの感じ方

「うつ病」も「気分変調症」も似て非なるものですし、

うつ病は「落ち込みが強くて、楽しいと思えないし、やりたいことなども何も浮かばない」という事が多いのですが、

気分変調症では「もともと落ち込んだ気持ちがずっと続いている、なんだか悲しく憂鬱な気分は元々からずっとある」といった想いを持ち、自分の生活体験の一部として捉えてしまっている方も多いのが気分変調症の特徴です。

二重うつ病について詳しく解説をしております

二重うつ病とは、気分変調症とうつ病の合併

二重うつ病とは、「気分変調症」であった人たちに、「うつ病」が合併してしまった状態を指しています。

「何となく、落ち込みや気持ちが沈んだ感じはずっと継続していて、日常的に悲しさや憂鬱な気分は2年以上ずっとある」といった気分変調症の経過中に、

うつ病である「落ち込みが強くて、楽しいと思えない、やりたいことや意欲なども浮かばない」といったうつ病エピソードを満たす状態を併発してしまった状態を「二重うつ病」と指します。

そして、二重うつ病の方は、通常の「うつ病」だけの方の治療よりも、治療期間がかかり、回復の程度がゆっくりであると言われています

気分変調症の頻度は実は高い

特に、気分変調症は慢性的な抑うつ気分が特徴であるために、「そもそも自分の生活の一部がこんな感じ」「そういうもの」「なんかまた毎日が憂鬱な気持ちで過ぎてしまったな」として、実はいうとなかなか自覚されづらい症状でもあります。

ですが、気分変調症には人口の5~6%が罹患しており、決して珍しい病気ではありません。また、精神科診療所では1/3の患者さんが占めているという報告もあります。

うつ病患者の40%に気分変調症の診断基準を満たすとも言われております。

二重うつ病についてひだまりこころクリニック栄院が解説

二重うつ病の治療とは「精神療法と薬物療法の併用がより重要視」

うつ病のみの治療と比べて、二重うつ病は治療期間が長期化しやすく、症状や生活の回復もゆっくりな傾向に。

二重うつ病の治療とは、基本的には「うつ病」「気分変調症」の両方に対する治療が大切です。

もちろん、うつ病や気分変調症の治療には多くの共通点があり、抗うつ薬などの薬物療法、更には認知面へのアプローチといった治療が挙げられます。

しかし、気分変調症は落ち込みの期間が長く、「自分が落ち込んでいるのはよくある事」「どうせ落ち込むんだから」など「否定的に物事を捉えがち」で、認知面の変化が大きいのは事実です。

そのために「二重うつ病」における薬物治療だけではなく、認知・行動面に焦点を当てた行動療法や認知療法などの「精神療法」の実施・併用は、実は「うつ病」のみの治療よりも重視されておりいます。

 

名古屋市栄の心療内科・精神科・メンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院は、二重うつ病に関する治療も行っているクリニックです。お気軽にご相談くださいませ。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など