仮面うつ病

仮面うつ病とは

仮面うつ病はメンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院へ

「仮面うつ病」と「うつ病」の違いは何でしょうか?

仮面うつ病とは、落ち込みといった気分の症状よりも、体の症状が目立っているうつ病です

 

仮面うつ病とはうつ病の一種ですが、抑うつ状態や気分の落ち込みといったうつ病に特徴とされる気分の症状よりも、倦怠感や頭痛・肩こりといった身体的症状が比較的に強く出ている状態です。

精神的な症状よりも、倦怠感や肩こりなどの身体的な症状の強さの方が大きいために、なかなかご本人さんも「うつ病」という自覚が乏しく、いろいろな科を受診して検査に異常がないといわれて悩んでしまうこともあるのです。

 

仮面うつ病になりやすい傾向や性格

 

仮面うつ病の方の多くは、心配症であったり、完璧主義、周りの秩序を重んじる人などの性格の方たちが、日常的にストレスが、気が付かないうちにのしかかっていて、ゆっくりと仮面うつ病の症状を呈していくのです。

このように、うつ病の症状が緩やかに進行するために、患者さん自身も自分がうつ病だとはすぐに気が付くことができず、また、身体的症状の悪化のために、日常生活が思ったように送れないなどの症状で苦しんでしまうのです。

 

自分に対して厳しい方・几帳面な方も、仮面うつ病になりやすいです

 

また、仮面うつ病の方たちに特徴的な点として、特に精神症状に対しての自覚の低下があります。もともと、我慢強い考えの部分や、自分の体調が総合的に悪いのは体の症状のせいだ、気分の不調は気のせいである、自分は気分が悪くて困っていない、といった、一種の自分に対する厳しさの考え方が、精神的な症状のSOSをより把握させにくくしています。

 

もちろん必要以上に過敏である必要はありませんが、問題なのは無理しすぎてしまうことや、自分の症状を後回しにして活動してしまうこともあるために、病状が知らないうちに悪化してしまうこともあるのです。

 

仮面うつ病の治療は、うつ病の治療と同様です

 

仮面うつ病の治療は、うつ病と同じ治療に効果があります。薬物治療で抗うつ薬であるSSRIなどの提案や、精神療法を通した社会適応能力の向上を図るための指示や助言等の働きかけを継続的に行うなどの治療があります。

 

仮面うつ病は放っておくと、意欲の低下や、食事や睡眠などの影響にも及んで、生活のリズムを崩してしまうことがありますし、自律神経失調症を併発して身体症状が大きくなってしまうこともありますので、お早めにご相談くださいませ。

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野村紀夫 監修

ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業

保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など

所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

2019.06.282024.03.30

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