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2020.06.242024.04.01
パニック障害は放置していたら危険!1年ぐらいかけて治療が必要なことも
ちょっとした身体のケガや病気は少し休めば治ることもあります。しかし、パニック障害は少し休めば治るというものではありません。むしろ焦ってしまったり十分な治療がなされていないと、パニック障害が悪化する危険性があります。
この記事ではパニック障害の経過や、治療にかかる期間についてお話しします。
パニック障害の経過
パニック発作は過労や睡眠不足、ストレスなど、無理のある生活をしていることで生じます。パニック体験自体は50~60%の人に起こると言われており、決して珍しいものではありません。パニック障害が1%の人に起こるというのを考えると、パニック発作が起きたときに生活をしっかり見直せば、パニック障害に悪化するのを防ぐことができることもあります。
しかし、働いていると生活スタイルを改善するのはなかなか難しいです。そのまま無理のある生活を続けることで、パニック発作を繰り返して起こしてしまいます。パニック発作が繰り返されるようになると、また同じ状況でパニック発作を起こすのではないかという不安を感じるようになります(専門的には予期不安と呼ばれます)。誰だって不安を感じる場所には近づきたくありません。このように、予期不安を感じる場所に近づくことに恐怖を覚えるようになります(専門的には広場恐怖と呼ばれます)。
パニック発作を起こしやすいのは満員電車などの密閉空間や、会議室などの発作を起こしたときに人目にさらされやすいところです。そういった場所は働く社会人にとって非常に重要な場所です。パニック障害になりやすい人には真面目で責任感が強い人が多いのですが、外に出られない、きちんと生活できない自分をダメな人間だと感じてしまうと言われています。
そのため、パニック障害の人のうつ病の併発率は50~65%と、非常に高いのです。パニック障害を放置すると、生じてしまう負担が大きくなってしまうので、心療内科クリニックなどで治療を受けたほうがよいです。
パニック障害の治療経過
他の精神疾患の治療と同じで、パニック障害の治療も時間がかかります。早い人で半年で1年、長い人で2年半ぐらい治療には時間がかかります。
良くなったり、少し悪くなったりと一進一退を繰り返しながら良くなるので、治療を受けていても最初のほうは良くなったという実感があまりないかもしれません。しかし、パニック障害の治療を受けることで9割くらいの人は完治しますし、残りの1割くらいの人も症状がかなり軽くなります。焦らず、根気強く治療を受けましょう。
パニック障害の治療は以下の4ステップで進んでいきます。
【ステップ①】薬でパニック発作を抑える:2週間~3ヶ月
抗うつ薬を使って、パニック発作が起きないようにします。抗うつ薬が効果を発揮するまで約2週間くらいはかかります。そのため、パニック発作が起きる兆候がしたときに備えて、とん服薬も持っておくと安心です。
【ステップ②】予期不安や広場恐怖の治療を行う:1か月~3ヶ月
パニック発作が落ち着いてきたら、不安や緊張に対する考え方や、予期不安や広場恐怖に対して精神療法を行う事もあります。また、日常や社会での生活の過ごし方や、心や体調を見ながら生活を調整していく期間でもあります。
【ステップ③】再発を防ぐため、こころや体を強くする:6か月~1年
パニック発作が起きなくなり、予期不安や広場恐怖が大分和らいだとしても、それまで外出を避けていた分、体力が衰えています。心の健康と体の健康は結びついているため、しっかり体力をつけていく必要があります。
なお、この段階ではまだ薬を止めてはいけません。薬が必要な状態なのに薬を減らしてしまうと、また元の悪い状態に戻ってしまう恐れがあります。薬は杖のような補助道具だと思って飲み続けましょう。
【ステップ④】薬を減らしていく:6ヶ月~1年
体力が十分について、生活も無理のないものに変えていったならば、最後は服薬を終了する段階です。まずは少し減らし、次は半分にするなど、医師と相談しながらゆっくりと進めていきます。ただし、再発のリスクに対する注意が必要な時期でもあり、焦りは禁物です。
パニック障害を治療した後の生活の注意点
パニック障害を治したからといって、元の無理のある生活を続けていてはパニック障害が再発する恐れがあります。パニック障害の再発を防ぐため、新しい生活では以下に注意しましょう。
・暑すぎ・寒すぎといった温度も含めた様々なストレスに気を付ける
・アルコールやカフェインもパニック発作を引き起こすことが実験により証明されているので、控える
・疲れたな…と感じたときには、必ず意識的に一休みする
・適度に運動をして、体力を維持する
・規則正しい生活を行い、十分な睡眠を取る
まとめ
パニック障害を放置すると、予期不安や広場恐怖、そしてうつ病の合併と、どんどん症状が悪化します。できるだけ早めに心療内科クリニックで治療を受けましょう。
治療を受けることで、一進一退しながらもパニック障害は少しずつ治っていきます。9割の人は完治しますし、残り1割の人も症状がかなり軽くなります。どうしようもない病気ではないので、根気強く治療を続けることが大切です。
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