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2020.04.012024.04.01
心配性とは異なる不安障害とは。あれこれと心配が出てしまう方はご相談くださいませ
心配になったり、不安になることはありませんか?このような思いを日々抱くことは誰にでもある事かもしれません。
しかし、「受験に合格するだろうか…」と不安に感じるからこそ、勉強するといったように、不安や心配の感情は行動のエネルギーにもなりうるという点も事実なのです。
しかし、「明日も何かミスしたらどうしよう…」「また怒られたらどうしよう…」「何か不吉なことが起きる気がする…」といった不安が、思い当たる特段の要因もないにも関わらずどんどんと湧いてくると、行動を抑制しすぎてしまうなどの状況が起きてしまう事もあります。
このような度を越した不安や心配は、私たちの行動や挑戦といった、日常生活や社会活動そのものまで制限して影響をしてしまうために、日々の生活がおっくうになってしまうのです。
この記事では、「全般性不安障害」という不釣り合いな不安が長く継続してしまう疾患が、メンタルやからだの不調にどのように影響して、またどのように治療を行うのかについて解説をしております。
全般性不安障害について
全般性不安障害とは、あらゆる出来事が不安になってしまう病気です。自分が病気でないかと自分の健康に不安になって、検査で特に異常が見つからなくても心配が続いてしまったり。更には、特に思い当たる特段の要因がないにも関わらず、お金が無くなったらどうしようといった心配や、身内の死について深く心配してしまうなどの状況が続いてしまいます。
大災害が起きたら…、銀行が破産したら…、夫がリストラされたら…、家が倒壊してしまったら…などなど心配の種が尽きなくなってしまうのです。
全般性不安障害と心配性との違い
「全般性不安障害と心配性とは何が違うのか。」について解説をしております。
以下の様な違いが、全般性不安障害と心配性にはあると考えられます。
全般性不安障害 |
心配性 |
|
本人が辛い・苦しいと思っているか |
Yes (例)不安をたくさん抱えているので苦しくてつらい |
No |
行動や生活面に大きな影響が出ているか |
Yes (例)心配事で頭がいっぱいで、家事が手につかない、仕事が集中できないなど |
No |
精神・身体症状が出ているか |
Yes (例)不安が強くて眠れない。心配でずっと緊張しているので、肩こりや頭痛・めまいがひどい |
No |
「本人が辛く苦しんでいる不安である為に、治療が必要である」「日常生活や社会生活にも影響が出て、制限がかかってしまっているので治療が必要な状態」といった状況が全般性不安障害の特徴といえます。
日本人の特徴とは(心配性といわれやすい)
しかし元々、日本人には心配性な人が多いとされており、精神科や心療内科医師以外の医師にはなかなか伝わりにくい病気である事も特徴です。カラダの不調を訴えても分かってもらえず、検査を繰り返してもなかなか異常が見つからず、自律神経失調症と診断されていたり、なかなか病気であることなどを分かってもらえないという方もみえます。
肩こりや頭痛、めまい・耳鳴りといった内科以外の症状をはじめとして、医療機関にかかることも多いので問診には注意が必要です。
全般性不安障害は適切な治療にて症状の緩和や改善を目指すことが可能です。全般性不安障害の専門である、心療内科や精神科・メンタルクリニックでの受診にて、不安や心配の症状や生活への影響について相談診察を受けられることをおすすめいたします。
全般性不安障害のメカニズム
全般性不安障害になりやすい性格としては、心配性・過敏性・完璧主義などが挙げられるといわれております。また、脳の機能の一部がうまく働かなくなることによる不安感情の影響や、遺伝的な要素なども指摘されております。しかし、まだまだはっきりとした原因は分かっておらず、これだという決定的な原因や要因は分かっていません。
全般性不安障害にかかってしまうと、不安がなかなか止まらなくなったりしてしまいます。あれこれと心配が尽きないために、緊張や不安が続いてエネルギーも減ってしまい、疲労感も強く、ちょっとしたことでも不安や動揺が強く、集中ができなくなったりイライラや抑うつといった精神面の症状も呈してしまいます。また、身体的な症状としても、頭痛や不眠症肩こり・めまいなどの症状にもつながってしまうのです。
全般性不安障害の治療
全般性不安障害はうつ病やそのほかの不安障害とも併発しやすいと言われております。
全般性不安障害の約60%の人たちがうつ病と併発したり、今後うつ病を発症する可能性があるといわれております。
そのために、全般性不安障害を我慢しすぎたり放置しすぎてしまい、病状の悪化やうつ病を併発してしまう前に、お早めに心療内科やメンタルクリニック・精神科などへの医療機関へご相談されることをおすすめいたします。
心療内科やメンタルクリニックの医療機関ではどのような治療が行われるでしょうか?
治療初期:薬物療法
不安が強く、継続してしまうと周りからの「大丈夫」「心配しないで」といった言葉がなかなか納得いかずに、安心できないことが多いのです。
そのために、お薬の力を借りて、不安の感情や心の状態を落ち着かせることを目指していく事があります。抗うつ薬をもしいながら気分を整えたり、抗不安薬で不安の症状を緩和させることがあります。
治療中期~後期 症状をみながら認知面・考え方の見直しに対する取り組みの併用も
ある程度不安が落ち着いてくるタイミングで、認知面や考え方の見直しに取り組んでみることも効果があります。全般性不安障害にかかりやすい性格として過敏性や神経質な方など、少しのミスをオーバーに捉えたり、物事を完璧にこなそうとしてしまったりなどの経過で、知らないうちに不安を増幅させて感じてしまっていることも多いこともあるので、不安の捉え方等の見直しを進めていく事を外来の精神療法にて取り組みます。また、不安に陥った時のリラックス法などを取り組むことも大切です。
このタイミングではお薬の継続をしていることも多く、症状も少しづつ緩和してきていることからお薬をやめてみたいという考えを持ってしまう事もあるかもしれません。この時期のお薬の効果としては、良い状態を継続したり維持したりしている効果もありますので、急にお薬を止めてしまうと、症状がぶり返したり、悪化してしまう事も考えられますので、まずはメンタルだけではなく、体調や生活の環境も慣れてきたことを確認してから徐々に減量することをおすすめいたします。また、その際にはご自身で行わず、必ず医師と相談しながら調整を行うことで、再発を抑えるだけではなく、離脱症状や副作用も最小限に抑えることを目指せます。また一年程度でお薬を減らせる方が多いですので、焦らず治療に取り組んでいきましょう。
まとめ
全般性不安障害は身の回りのことに対しても心配が尽きない疾患
日本では心配性な方が多いと言われており、生活や体調が辛くとも、心配性として多くの方が見過ごされていると考えられております。悪化しすぎて、外出が困難になったり、抑うつ症状も併発してしまう事もあります。
早めに相談をしていただけましたら回復期間も早くなるなどの生活への影響も最小限に抑えることが可能となります。今まで出来ていたことができなくなってしまったなどの生活の変化がみられる場合には、全般性不安障害かもしれませんので、医療機関へご相談いただけましたら幸いです。
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