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ひだまりこころクリニック金山院
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病気不安症（illness anxiety disorder）とは

2022.04.132024.04.01

病気不安症（illness anxiety disorder）とは

病気不安症とは、何らかの病気にかかっているかもしれない、あるいは病気にかかりつつあるという考えにとらわれてしまうことを指しています

病気不安症DSM-5で新しく取り上げられた疾患の概念であり、基本的には身体症状はないか、あっても軽微であることが特徴です。

また病気不安症は、DSM-4では心気症とも分類されていました。

病気不安症では、病気にかかっているかもしれないという不安や考えにとらわれてしまうことが特徴

病気不安症では身体症状がないか、あっても軽微であることが特徴ですが、既往や何らかの疾患にかかっていないことを必要としている訳ではなく、何らかの疾患にかかっていても、その状況から考えられる不安からは不釣り合いなほど強く、最悪な結果を想定してしまっていることが多いのです。

病気不安症の診断基準について

病気不安症の診断基準については、DSM-5における診断基準を参考に記載をしました

病気不安症の診断基準A

病気にかかりつつある、あるいは重い病気にかかっているというとらわれがある

病気不安症の診断基準B

身体症状は存在しないあるいは、存在しても身体症状は軽度である

病気不安症の診断基準C

健康に対する強い不安があり、健康状態について恐怖を容易に感じやすい

病気不安症の診断基準D

過度の健康関連行動を行う（検査などを繰り返すなど）あるいは不適切な回避を示す（病院などの受診を避けたりする）

病気不安症の診断基準E

病気の存在に対するとらわれは6か月以上継続する

病気不安症の診断基準F

身体症状症やパニック障害や全般性不安症・強迫性障害などの精神疾患では説明ができない

病気不安症にかかってしまうことによる影響とは

病気不安症にかかってしまうと、病院を何度も繰り返し受診してしまうことも

病気不安症にかかってしまうと、大きな病気にかかっているのではないかといった心配にとらわれてしまうために、医療機関に受診して検査を繰り返し行ってしまうこともあります。検査で大きな異常が認められなくても、何か病気にかかっているかもしれないと感じて、他の医療機関を繰り返し受診してしまうなどを行ってしまうために、必要な社会生活に支障をきたしてしまう方も見えます。

不調をいつも訴えている方とみなされてしまうデメリットも

病気にかかってしまっているかもしれないという不安は時として、不調をいつも抱えている・不調をいつも訴えている方とみなされてしまうこともあり、調べる検査の範囲が広くなってしまったり、本当に必要な検査にたどり着くのに時間がかかってしまうなどの影響も生じてしまうことがあります。

周囲からだけではなく、周囲への不信感へも繋がってしまうことも

こんなに不安で心配をしているのに、周りがあまり真剣に取り合ってくれないなどの、周囲との人間関係との影響も生じてしまいやすくなります

病気不安症の治療について

病気不安症の治療はとても難しい面があります。なぜならもしかしたらご本人さんには、それがメンタル疾患かもしれないという病識がなかなか持てないこともあるからです。そのため、内科の外来を受診することを繰り返しながら、次第となかなか自分の訴えや不安に対して、妥当な対応や結論が得られない過程を経て、疲労やストレスが余計にたまり、メンタル面にも大きく影響をともなうためにメンタルクリニックや心療内科・精神科などの医療機関へ受診されることも少なくありません。