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2021.05.30

摂食障害

摂食障害

今回は「摂食障害」についてお話ししていきたいと思います。

ダイエットやストレス発散の一環としての食事制限、あるいは暴飲暴食は、誰しも一度は経験があるでしょう。食行動は、個人の指向や文化、環境などにも左右されるため、一概に健康・不健康を定義することは難しいと言われます。

しかし、どのような価値観にあっても命をおびやかすような食行動は重篤な問題であると言わざるを得ません。摂食障害もそのひとつなのです。

どのような病気なのか、詳しく見ていきましょう。

なお、今回はWHOが制定するICDという診断基準に基づいて解説していきたいと思います。ここでの詳しい説明ははぶきますが、摂食障害においては、病態に着目して診断を行うDSM(アメリカ精神医学会)という診断基準では、日本人の患者像を正確に捉えにくいのではないかという議論があるためです。

というのも、摂食障害は西欧における宗教上の断食との関連の中で研究が進められてきたという歴史があり、文化的背景の異なるアジアでの“摂食障害”と同じくくりで扱うことに慎重な意見があるのです。

【摂食障害】概要

摂食障害は、食生活を中心にさまざまな問題が現れる病気です。食行動の問題は、①体重に対する過度なこだわりがあること、②体重や体型が自己評価に及ぼす影響が過度であること、という2点の心理的要因から生じると言われます。発症年齢は10代が年々増加しており、10代20代の若年層が発症しやすい傾向にあると言えます。また、男女比は1:20と圧倒的に女性に多いのも特徴です。

【摂食障害】症状と分類

摂食障害は大きく分けて「神経性食欲不振症」と「神経性過食症」に分類されます。それぞれの症状についてみていきましょう。

神経性食欲不振症

神経性食欲不振症には、食事制限を徹底する「制限型」と、むちゃ食いと排出行動(嘔吐)で低体重を維持する「むちゃ食い/排泄型」があります。

両者に共通して、一般的には低体重であるにも関わらず、体重が増加することへの強い恐怖が根強くあり、さまざまな食の問題行動が見られます。例えば、徹底した食事制限や、自ら口に指を入れて嘔吐する自己誘発性嘔吐、下剤の乱用などです。

こうした問題ある食行動の影響として、身体面では疲れやすくなり、低血圧、心拍数や体温の低下、下肢のむくみ、無月経なども見られます。重症化すると、骨粗鬆症や内臓機能の障害も引き起こすといわれています。

神経性食欲不振症では、本人は痩せていると思っていないため、食行動がなかなか改善できなかったり、口では「太りたい」と言いつつ行動が伴わないなど、心配する周囲の人との関係が悪化するケースもめずらしくありません。

また、自傷行為や万引きといった問題行動を併発することもあります。特に自傷行為は「むちゃ食い/排泄型」に特徴的であると言われます。

神経性過食症

神経性過食症の中核症状は、繰り返されるむちゃ食いと、それをなかったことにするための不適切な代償行動です。代償行動としては、絶食や過度な食事制限、自己誘発性嘔吐や下剤の乱用などさまざまありますが、神経性食欲不振症のように、実際にはやせていかないのが特徴です。むちゃ食いは、自分ではコントロールが難しく、短時間に大量の食事を摂取することが特徴です。

身体的には、嘔吐が続くことで食堂が炎症を起こす、唾液腺が腫れる、歯のエナメル質が解ける、不整脈が出る等の悪影響が生じます。

精神的には、やせられないことでの自己不全感や、むちゃ食い後の罪悪感、不安感などが生じると言われます。

また、神経性食欲不振症の「むちゃ食い/排泄型」と同じく、自傷行為や、自殺企図、アルコールや薬物乱用、万引き、性的逸脱などの問題行動を伴う例が多いとも言われています。摂食障害におけるむちゃ食い/排泄と、これらの問題行動は、いずれも行動抑制に関わる問題と考えることが出来ます。

摂食障害に関する情報をご紹介

原因

摂食障害の発症には、生物学的要因、心理的要因、社会文化的要因が複雑に関与していると考えられています。リスク要因としては、女性、青年期、家族の摂食障害・うつ病・アルコール依存等、マイナスな成育環境(摂食の乏しさ、過度な期待、両親の不和等)、低い自己評価、完璧主義傾向、不安傾向などが挙げられます。また、発症のきっかけとなる出来事としては、家族からの体型や体重に関する批判的なコメント、職業上での体型改善に関する圧力などがあると言われています。

治療

摂食障害に対する薬物療法の効果は非常に限定的であると言われており、治療の中心は行動療法、精神療法になります。また、基本的には外来治療が原則ですが、命に係わる低体重や繰り返される自傷行為などを伴う場合は、緊急入院になる場合もあります。具体的な治療法についてみていきましょう。

行動療法

目標体重を設定し、1日3食を規則的な時間に取ることを目指します。まずは、少ない量から始め、徐々に量を増やしていくのが一般的です。毎日の食事記録を付けて治療者と一緒に見直したり、通院時に毎回体重を測定することで、適切な食事量をとっても、簡単に体重は増えないことを確認していく作業が大切になります。行動療法が効果を発揮するためには、患者さんと治療者の信頼関係構築、家族の協力が欠かせません。

精神療法

摂食障害の改善には、数か月間の「認知行動療法」あるいは「対人関係療法」が効果的であると言われています。これらの療法では、食行動の問題を引き起こしている認知のゆがみを修正したり、体重や体型へのこだわりを助長する低い自己評価や対人関係の困難さにアプローチすることで、問題行動の変容を試みます。精神療法においても、治療者と信頼関係を築き、決められた期間、根気強く続けて治療を受けることが大切になります。

知識などの教育

食事と上手く付き合っていくためには、年齢や性別に応じた適切な食事量や1日の必要カロリーといった食に関する知識を身に着けていくことも大切になります。あるいは、過度な食事制限や無理な嘔吐が体におよぼす悪影響を知ることが大切になるかもしれません。役立つ知識をたくさん吸収し、治療に活かしていきましょう。

摂食障害の治療においては、医師や心理士だけでなく、栄養士や看護師などがチームとなって対応することがよくあります。患者さんやそのご家族も同じチームの一員という意識を持ち、モチベーションを保って治療にあたることが回復の近道です。

今回は、摂食障害についてご紹介しました。患者さんやご家族のお役に立てれば幸いです。

参考資料:
David M. Taylor, Thomas R.E. Barnes, Allan H Young著(2019)『モーズレイ処方ガイドライン 第13版 日本語版』ワイリー・パブリッシング・ジャパン株式会社
融道夫ら(訳監)『ICD‐10 精神および行動の障害―臨床記述と診断ガイドライン』医学書院

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