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2020.08.142024.04.01
人前で話せない方、苦手な方へ【社交不安障害や選択性緘黙・不安症とは】
人前で話すことが苦手な方、人前で話せない方へ
実は人前で話すことが苦手という人は多い
人前で話すことが苦手な方は実は意外と多いとされています。人前で話すことに対して「好きだ」という人を、今ご自身の周囲で見つけようとするととても少なく、またそのような方を見て自分と照らし合わせても”その人との共通点”というのはなかなか見つけにくい存在である場合もあります。
苦手という意識が、避ける行為につながってしまう事も
そのような状況を、誰にも相談できず、多くの方は「人前での注目されるかもしれない苦手行為」を知らないうちに避けて行動をとってしまう様になるのです。
人前で話すことに対して、緊張をしたり不安を感じたりすることは実は自然な事です
心配を少しでも軽減するために、練習や準備を充実させて挑もうとする
なぜなら、私たちは人前で話をする上で、「相手がどう感じるのか」といった視点を常に持ち合わせていますし、またそのような場面で「失敗したらどうしよう」「悪く思われてしまったらどうしよう」「恥をかいたらどうしよう」といった心配や緊張が生じてしまう事は、実はごく自然なことでもあります。
そしてそのような心配や緊張を軽減するために、私たちは「準備や練習」を行って対処をしようとするのです。
しかし、過去の失敗やプレッシャーが強いと、どれだけ準備・練習しても緊張感や不安感が更に増大してしまう事も
ですが、ひとたび【プレッシャー】や【以前に人前でうまくいかなかった経験】、【自分が思っていた結果が出せなかった時】には、「恥をかいてしまうかもしれない」「悪く思われてしまうかもしれない」と強く意識したり、「悪い結果を再度意識しすぎてしまう不快感」ために、緊張や不安が強烈に強く出て「人前で行う内容」よりも「自分の中の緊張やプレッシャー・心配」をどう対応したらよいのか。という想いが募り、更に緊張と不安が増してしまうのです。
練習の時よりもっと、不十分な結果が出ると更に自分に自信がなくなる
どんなに練習して臨んだプレゼンであったとしても、実際に「上手くいかなかったり」することで自分に自信がなくなってしまう事があります。
そして、その上手くかなかったきっかけが「プレッシャーや心配、緊張の高ぶり」と強く認識されることで、【自分の弱さ】と感じ、内面に対する自己否定のきっかけになったりなど、自信の喪失につながってしまうのです。またうつ病などのきっかけになってしまう事も少なくありません。
緊張や不安が、【自分の弱さ】として認知が進み、「緊張や不安に対する強い意識が生まれてしまう」
自分の弱さとしての「緊張・不安」として、緊張や不安に対する強い意識が更に強く生まれてしまうのです。
ですが、人前で話すことは少なからず緊張や不安を感じることは実は自然な事であります。このような『自然な事』を『自分の弱さ』として結び付けてしまう事でご本人は一層悩んだり苦しんでしまう事が多いのです。
人前で話すことが苦手、話せない方【社交不安障害とは】
人の注視を浴びる可能性のある社交場面で、著しい恐怖や不安が出てしまう方は、社交不安障害という不安症の一種である可能性があります。
特に、人前での発表で赤面や発汗、どもってしまう、上手く言葉が出せないなどの症状がある方は、社交不安障害と考えられます。
また、上司や部長などの目上の人の前での会話でもそのような症状が出てしまう事があります。
家族や家以外で話をすることが苦手な方【選択性緘黙・場面緘黙とは】
選択性緘黙・場面緘黙は、比較的幼いころからの発症が多い疾患ですが、親しい家族や家では流暢に会話できるのに、学校や社交の場面では話せなくなってしまうといった症状が特徴の不安症の疾患です。
特に、選択性緘黙は発症の年齢が5歳未満から出現しやすいと言われていますが、多くの方はその後の成長とともに、社交不安障害や社交不安症へと移行していくとも言われています。
つまり、選択性緘黙も社交不安症も社交場での不安がきっかけで起きてしまう疾患であるという点が特徴です。
人前で話すことが苦手、話せない方へ【社交不安障害・選択性緘黙の治療について】
精神療法や「認知行動療法」も重要
社交不安障害や選択性緘黙の治療については、SSRIなどの抗うつ薬を主体とした治療がありますが、認知行動療法もとても重要です。
緊張と不安を「自己の弱さ」と結びつけてしまっている認知面の修正
特に、人前で話すことが苦手な方、話せない方は、「不安や緊張」を【自分の弱さ】と強く結びつけてしまっている認知面も大きく影響しており、その背景として「失敗や上手くいかないこと」に対する【自己否定】も影響している可能性があります。
自分の弱さという「内面」への集中から、まずは伝えたいことを伝えられるという「目的」を改めて見つめなおしてみることも
またそのような【自己の内面】に集中するあまり、その結果として「伝えたい事が伝わったのか」という【目的】が時として意識から逸れて、【自己の内面】に対する意識が圧倒してしまう事があります。
まずは人前で話すことに対する考えや想い、その時の状況を丁寧に手繰りながら、「人前で話すこと」に対して、【不安や緊張は実は自然な事】、【自分の伝えたいことがどのくらい伝わったのか】という認識を少しづつ治療を経ながら取り組んで整えていく事が大切です。
お一人お一人の症状や認知面は皆様異なります。ご相談者の特徴に応じて精神療法のアプローチ方法も違ってゆきます。つらいとお感じの方は気軽にご相談くださいませ。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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