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クリニックブログ

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2019.10.18

ワクチンについて

予防接種って何でしょうか?

赤ちゃんが「おたふくかぜ」にかかってなおると、「この子はもう、生涯、おたふくかぜにはかからない」といいます。このように「一度おたふくかぜにかかったので、もう二度とかからない」ことを、「おたふくかぜに免疫を持っている」といいます。「免疫」とは「疫(えやみ=やまい)から「免れる」ということです。

免疫ができる病気いくつか知られていますので、適応力の大きい乳幼児の時に、あるいは健康な時に、あらかじめ免疫を作り上げる工夫がされています。「免疫をつくる種(たね)」を「ワクチン」といいますが、これを注射したり、皮膚に付けたりして、その病気に対する免疫力を造るのです。

「ワクチン」とは「牛の疱瘡(ほうそう)から造った免疫の種」というドイツ語「バクチーン」を借りた言葉で「種痘」と翻訳されますが、疱瘡以外の病気についても「免疫の種、免疫を造る薬」という意味で使われます。

ワクチンって何ですか?

ワクチンの代表的なものとして「生ワクチン」と「不活化ワクチン」及び「トキソイド」があります。生ワクチンは、病原体は生きていますが、病原体のウイルスや細菌が持っている病原性を弱めたものです。これを予防接種すると、その病気に自然にかかった状態とほぼ同じ免疫力がつきます。

病原性を弱くしたウイルスや細菌が身体の中で徐々に増えるので、接種後1~3週間に自然にかかったのと同じような軽い症状が出ることがあります。

代表的なワクチンとしては、MR(麻しん風しん混合)、麻しん(はしか)、風しん、水痘(みずほうそう)、BCG(結核)、おたふくかぜなどのワクチンがあります。不活化ワクチンは、病原性を無くした細菌やウイルスの一部を使います。生ワクチンとしては、DPT-IPV四種混合(D:ジフテリア・P:百日せき・T:破傷風・IPV:不活化ポリオ)、DT二種混合(D:ジフテリア・T:破傷風)、日本脳炎、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、肺炎球菌、不活化ポリオなどのワクチンがあります。

トキソイドは、細菌の産生する毒素(トキシン)を取り出し、免疫を作る能力は持っているが毒性は無いようにしたものです。不活化ワクチンとして分類されることもあります。ジフテリア、破傷風のワクチンはトキソイドです。

予防接種って効きますか?

普通、健康な赤ちゃんが決められた回数の予防接種を受けた場合、赤ちゃんはその病気に対する十分な抵抗力が得られます。これが「免疫」です。しかし、予防接種を受ける赤ちゃんの体質、その時の体調などによって抵抗力が得られない場合があります。抵抗力がどの程度得られたか知りたい場合は、医師に相談してみましょう。

予防接種と七五三

七五三は、子どもの健やかな成長を願い、数え年で男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳の11月15日に晴れ着姿で氏神などに参拝する伝統行事です。子どもの健康を願う気持ちはいつの時代も同じです。定期の予防接種では、1歳になると水痘ワクチン、麻しん風しん混合(MR)ワクチンを接種しますが、何らかの事情で受けそびれることがあります。

標準的には3歳から接種する日本脳炎ワクチン(1期)、就学前1年間(5歳以上7歳未満)のMRワクチン(2期)を受ける際に、ワクチンの接種もれがないか母子手帳で確認しましょう。七五三のタイミングでワクチン接種状況を確認するのもよいかもしれません。ワクチンが未接種で、また自然にかかることもなければ、免疫ができないまま成長し、大人になってから病気になる可能性があります。ワクチンを受けていないとわかった時点で接種が必要です。

 なお、長期にわたり療養を必要とする疾患にかかるなど、特別な事情によりやむを得ず定期の予防接種が受けられなかった人は、その事情が解消した日から2年間は定期接種として受けることができます。詳しくはかかりつけの医療機関でご相談ください。

感染力の強い「麻しん(はしか)」にご注意

2018年3月、沖縄県で海外からの旅行者を発端とする麻しんの流行が報告されました。近年の地域流行としては患者数が最も多く、人の移動に伴って県外へも感染は拡大しましたが、懸命な対策により2018年6月11日には終息宣言が出されました。

 麻しんはパラミクソウイルス科に属する麻しんウイルスによる感染症です。麻しんウイルスは直径100~250ナノメートル(1ナノメートルは1ミリメートルの100万分の1)と非常に小さく、飛沫核となって空気感染し、感染力がきわめて強い病原体です。手洗いやマスクのみでは、十分な予防はできません。最も有効な予防法は、ワクチンの接種によって麻しんに対する免疫をあらかじめ獲得しておくことです。感染力の強い麻しんでは、感染の拡大を防止するためには、子どもだけでなく大人も含めて95%以上の人が麻しんに対する免疫を獲得しておく必要があります。

 同様に、風しん対策も重要なことから、原則として麻しん風しん混合(MR)ワクチンの2回接種が勧められます。

麻しんの注意点

・麻しんは感染力が非常に強く、飛沫感染のほかに空気感染もします。
・ワクチン接種で麻しんに対する免疫を獲得できます。小学校に入学するまでに、2回の定期接種を受けることが大切です。
・子供だけでなく大人も、麻しんにかかったことがない場合は、必要回数(2回)の予防接種を受けておくことが大切です。
・麻しんは世界で流行しています。海外旅行時だけでなく、麻しん患者が来日するリスクもあるため、ワクチン接種が必要です。

冬に流行する感染症~インフルエンザ~

インフルエンザは例年12~3月に流行する感染症です。(流行のピークは例年1~2月)。特に高齢者などでは、肺炎、気管支炎などを合併して重症化する場合もあり、注意が必要です。インフルエンザの予防には、手洗い、咳エチケット、部屋の適度な湿度、十分な休養とバランスのとれた栄養、人混みや繁華街への外出を控えるとともに、流行前の予防接種が有効です。

インフルエンザの診断について

インフルエンザの迅速診断キットを使用して、病原体診断をすることができます。検査方法は、例えば鼻やのどに綿棒を挿入して粘膜をぬぐい、付着した体液にインフルエンザウイルスが含まれているかを調べます。発症直後やウイルス量が少ない場合などは、感染していても陰性になることもあります。迅速診断キットの結果だけでなく、症状や流行状況などを統合して医師が判断します。

乳幼児にインフルエンザワクチンは接種できますか?

インフルエンザワクチンは生後6か月から接種できます。6か月以上13歳未満は、2回接種します。乳幼児ではインフルエンザワクチンの接種により、約20~60%の発症防止効果や、重症化の予防ができる可能性が報告されています。ワクチン接種のほか、家族など周囲の人が手洗いや咳エチケットを徹底し、流行時は人混みを避けるなど、乳幼児がインフルエンザウイルスに触れる機会を減らす工夫をすることも大切です。

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