クリニックブログ
2017.02.142020.02.11
うつ病の回復期とはいつ?
うつ病の治療開始後、しばらくすると一番つらかった症状が少しづつ和らいでくることがあります(回復期)
うつ病は一番しんどい時期や診断や治療を開始した時期を「うつ病の急性期」と呼ばれますが、休息をとり、くすりを続けていると、一番つらい症状がやわらぎ、病状が少しづつ安定してきます。そのような状態を回復期と呼びます。
回復期では、自分のやってみたいと思う事を少しづつ増やしてOK
こころと脳の休息が重要であった急性期の時期から、うつ治療と並行して社会復帰に向けたリハビリに移る回復期の時期では、睡眠と覚醒のリズムを整え、図書館に通ったり、「やってみたい」と思えることを少しずつやってみるなど、昼間に活動する時間を徐々に増やしていきます。
一番大切なことは、「ご自身の体調を整える」という事を忘れてはいけません
しかし一方で、うつ症状がやわらぐと、つい「早く復帰しなくては」という気持ちが先に立って、会社の事や仕事のことでつい無理をしてしまいがちです。
今一番大事なのは、あなたの体調を整えることです。「今の状態なら何をするべきか」ということを、家族や医師に確認したうえで、「次は何をやるのか」という目標を定めていくことが重要です。
回復期間中に、可能であれば「体調を崩してしまったきっかけ」を考えてみることも、”再発予防”や”うつ病の悪化防止”に重要です
体調を崩したきっかけを踏まえることで、”復帰後の目標”にも繋がるのです
うつ病で体調が一番悪い急性期には、「脳がいっぱい・いっぱい」の状態であるために、物事を上手に整理することができません。そのため回復期間中に、”できそうであれば少しづつでも可能ですので”体調を崩したきっかけを考えて整理してみることは、その後の再発予防だけではなく、自分のうつ病の更なる理解や改善へ向けた前向きな取り組みにもなってゆきます。
しかし、回復期であってもうつ病特有の「否定的なものの見方」が強く影響してしまう時もあるために、ご本人さん一人で「うつ病の悪循環」がどのような状態であったのかと考えるのではなく、家族や周囲の方や、あるいは医師・心理士と一緒に整理をするということはとても大切です。そして、今回、うつ病になった当時のことを振り返り、「ストレスになる出来事が重なる」、「周囲のサポートが不足」という状況が起こっていなかったかを確認しておきます。
その結果をもとに、また同じような「悪循環」に陥らず、「うつ病の再発」をさけるには、どうすればよいかを考えておくことが大切なのです。
うつ病の目標は”元の環境に戻れる体調になること”ではありません
体調不良となったきっかけを踏まえて、「今後どのように働いたら良いのか」、「今後再発を起こさないように復帰する方法」を元に復帰することが目標なのです
うつ病治療の最終目標は、「ある程度症状がよくなること」ではなく、例えば働いていた方なら仕事に復帰して働けるようになるなど、「その患者さんに応じた生活を取り戻すこと」にあります。ただし、以前と「悪循環」におちいる前と同じ働き方をすれば、「ストレスになる出来事を重ね」、「ひとりで抱え込み」、またうつ病という「落とし穴」にはまってしまう可能性があります。
そのため回復期では、「今回うつ病になる前に、どのような状態にあったのか」ということを十分に振り返り、「今後、どのように働くか」を整理しておくことが重要です。
うつ病患者さんの多くは、眠れない、やる気が出ない、不安で落ち着かない、などの一番つらく感じていた症状が軽くなってくると、「早く復帰しなくては」という気持ちが先に立って、つい無理をしてしまいがちです。しかし、調子の波に振り回されずに一歩一歩、自分なりの生活を取り戻していく回復期の治療は、うつ病治療のゴールに向かうための重要な期間です。
気になることは、当院でご相談ください。
ひだまりこころクリニック
- 野村紀夫 監修
- ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
- 保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
- 所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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