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2022.10.272022.12.27

全般不安症~発展と経過・併存症と鑑別診断など~

全般不安症~発展と経過・併存症と鑑別診断など~

不安は精神疾患でよく見られる症状であるため、鑑別するためには疾患ごとの不安の特徴を抑えなければなりません。この記事では、DSM5における全般不安症の発展と経過や、併存症と鑑別診断などについて詳細に説明します。

全般不安症の発展と経過

全般不安症の発症年齢の中央値は30歳であり、発症年齢の範囲は非常に広いです。子どもから高齢者まで全般不安症を発症することがあるとはいえ、青年期以前の発症は稀と考えられています。

全般不安症は増悪したり寛解したりを繰り返しやすいです。生涯を通して慢性的に症状が続き、完全寛解することはほぼありません。しかし年齢が変化することで生じる違いもあり、そのひとつは不安の対象です。子どもや青年では学校やスポーツなどの成果に不安を抱きやすいです。完ぺきにできないことに非常に強い不満を感じて課題をやり直したり、「きちんとできているよ」という保証を過度に求めたりすることもよく見られます。大人では身体的な健康や家族の幸せなどを心配しやすいです。そして、高齢者では特に転倒を心配するようになります。また、患者さんの年齢が若いほど全般不安症による問題が深刻であることが多いです。診断基準を満たすほど症状が重度であったり、併存症を抱えていたりするため、日常生活に支障が出やすいです。

なお、DSM-5では子どもの全般不安症の過剰診断が懸念されています。全般不安症の診断を下す前に、他の精神疾患の可能性について徹底的に評価しすべきだとされています。

心療内科,精神科,メンタルクリニックのひだまりこころクリニックが全般性不安症について解説

全般不安症のリスクファクター

全般不安症のリスクファクターは以下の通りです。

気質要因

全般不安症に関連している気質として以下があります。

・行動抑制(消極的で思うままに振る舞えない)
・神経症的傾向(不安や緊張、怒りなどの感情を抱きやすい性格)
・危険回避(先で起こるかもしれないリスクをできるだけ避けようとする)

環境要因

他の精神疾患と同様に、子どもの頃の逆境や親の過保護が関連していると言われています。

遺伝要因と生理学的要因

全般不安症の発症リスクの1/3は遺伝要因と考えられています。なお、他の不安症やうつ病と同様にこの遺伝要因は神経症的傾向とも重複するものです。

全般不安症の文化に関連する診断的事項

全般不安症の初期の症状の現れ方には文化による違いがあり、身体症状が優勢な文化圏がある一方で、認知症状が優勢な文化圏もあります。いずれの文化圏でも時間が経つにつれて様々な症状が見られるようになります。

また、文化は全般不安症の診断にもかかわってきます。患者さんが心配していることが過度であるか評価するにあたり、社会的・文化的文脈を考慮することが大切です。例えば患者さんが「子どもが何か事件に巻き込まれていないだろうか?」と心配していたとしても、最近患者さんの住む地域で子どもが傷つけられる事件が起きたとすれば、自然な心配と言えるでしょう。

全般不安症の併存症

全般不安症の診断基準を満たす患者さんは、他の不安症や抑うつ障害の診断基準も満たすことが多いです。特に女性においては、全般不安症はうつ病とのみと併存すると言われています。一般的に、物質使用障害や素行症は全般不安症とあまり併存しないと言われていますが、男性では物質使用障害が併存することもあります。

全般不安症の鑑別診断

全般不安症と鑑別すべき疾患として以下があります。

社交不安症

全般不安症と社交不安症を鑑別するうえでのポイントは、認知思考です。全般不安症の患者さんが不安になる対象は仕事・学業・家事や健康、子どもなど様々です。一方、社交不安症の患者さんでは人前で何かをしたり、他者に評価されたりする状況などに不安を感じます。

強迫症

全般不安症の患者さんが心配することは、近々起こる問題や将来の出来事などです。「もし、来週までにアルバイトのノルマを達成しなかったらどうしよう…」といった具合です。一方、強迫症では強迫観念が侵入してきます。たった今ドアを閉めたはずなのに、「あれ?鍵をかけ忘れたかも…」という不安が勝手に湧き出ます。

ドアをガチャガチャ鳴らして確認しても、何度も「もしかして鍵をかけ忘れたかも…」という不安が頭に浮かび、消すことができません。

心的外傷後ストレス障害や適応障害

心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状の中にも不安はあります。不安が全般不安症によるものではなく、心的外傷(いわゆるトラウマ)によるものだという説明のほうが妥当である場合、PTSDの診断が下されます。

同様に、適応障害の症状の中にも不安はあります。とはいえ、適応障害は残遺的カテゴリーであり、疾患名が残っているに状態にすぎません。全般不安症をはじめ、他のいずれの精神疾患の診断基準を満たさない場合にのみ使う診断名であるとされています。

抑うつ障害や双極性障害

様々な対象への不安は抑うつ障害や双極性障害に関連する症状のひとつです。治療対象となるほど不安が重度である場合、抑うつ障害や双極性障害の併存症として全般不安症が診断されます。

他の医学的疾患による不安症、物質・医薬品誘発性不安症

医学的疾患(例 甲状腺機能亢進症や褐色細胞腫)や、物質(例 カフェイン)・医薬品の生理学的作用の結果として不安が生じることもあります。これらは身体検査や病歴などから鑑別されます。

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