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クリニックブログ

2017.03.252023.07.15

女性ホルモンと精神面の関係とは?

女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがあります

エストロゲンの影響とは

エストロゲンには海馬におけるアセチルコリン調整作用・抗ドーパミン作用に加えて、セロトニン神経系の働きを修飾するといった働きがあります。セロトニンはうつ病においても治療対象となり、不安や焦燥感を抑える働きがあります。

このエストロゲン量が変化することによってセロトニン伝達機能障害を起こすため、抑うつやうつ病とも関連があると考えられています。

プロゲステロンの影響とは

またもう一つのプロゲステロンは、抗不安作用をもたらすGABA受容体に働くのですが、このプロゲステロンの量が変化することで不安発作が起こりやすい状況になるとも考えられております。

気分障害への影響の可能性

様々な視点から、男性よりは女性に不安障害やうつ病が比較的多いという報告があります。

その一つのきっかけとして、このように女性ホルモンは精神状態に大きな影響を与えうること、そしてこの女性ホルモン量は刻々と変化しているため、女性は気分障害が起こりやすい状況にさらされている理由の一つと言えるかもしれません。

心療内科,精神科,メンタルクリニックのひだまりこころクリニックが全般性不安症について解説

では、女性に特有なうつ病はどんなものがあるのでしょうか?

月経などに伴うホルモンの変化

月経に伴うホルモンの変動や周期に伴う、心の変動や不調である月経前症候群(PMS)や月経前不快気分障害(PMDD)があります。

具体的には、月経開始前に不快な心身症状がおきはじめ、月経が始まると少しづつ落ち着くといった周期的な変動も特徴的な症状です

イライラ、不安、涙もろさ、不眠などの不調が、月経周期に関連して緩急をつけて生じている場合には、PMSやPMDDの可能性も否定はできません。

妊娠や出産・授乳に伴うホルモンの変化

妊娠中のうつ病、出産後に起きる産後うつ病(産褥後うつ病)などは、これらの妊娠や出産に伴うホルモンの変化がきっかけの一つでもあります。

産後しばらくの、涙もろさ、抑うつ的な感情、自信の低下、孤独さといった感情は、出産後のホルモンバランスの変化に伴う産後うつに伴う症状でもあります。

しかしこれらの症状はときに「赤ちゃん」との初めての生活や、出産や育児による消耗した体調による心境の変化として、捉えられてしまうことも少なくなく、身近な家族だけではなくご本人ですら症状が重くなってしまうまで気が付かないこともしばしばです。

更年期に伴うホルモンの変化

更年期うつ病があります。

更年期に伴うホルモンの影響で、落ち込みや不安だけではなく、頭痛や肩こり倦怠感といった心身症状を併発してしまうことがあります。

そして環境面では、子供の自立や独立により子育てが一旦区切りがつく「からの巣症候群」、定年などの夫の仕事の変化による家庭の変化などと相まり、イライラや空虚感などが高まることがあります。

全般性不安障害の特徴について説明をしております

 さいごに

このようにホルモンの変動は、心や体の変化をもたらし、時には不調として心の症状や体の症状を起こしてしまうことがあります。

そのようなホルモンによる体の変化のタイミングや、環境の変化とストレス・家庭内での変化などが複雑に重なり、時に心のバランスを崩してしまうこともあるのです

花粉症の症状や治療について記載をしております

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