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クリニックブログ

2017.09.102017.09.10

社交不安障害(SAD)の診断はどのようにしますか?

 社交不安障害(以下、SAD)も他の精神疾患と同じく、基本的には診察室での問診が第一です。

 患者さんにSADで多くみられる精神症状(人前での不安感の増大など)や身体症状(発汗、動悸、赤面など)を確認します。それと同時にM.I.N.IやLSAS、SATS、SDISSや様々なガイドライン等も参考にしつつ、患者さんに最適な薬剤を選択して治療を行います。

 また薬物療法が基本ともなりますが、様々な精神療法を重ねて行うこともありますので、その場合は精神療法に関する説明も行います。

※DSM-5とはなんですか? 

 DSM-5とは、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disordersの略で、米国精神医学会(APA:American Psychiatric Association)によって作成された精神疾患の診断・統計マニュアルです。日本においても、精神科における臨床現場で使用されています。その中ではSADは以下のように定義されています。

A.他者の注視を浴びる可能性のある1つ以上の社交場面に対する、著しい恐怖または不安。例として、社交的なやりとり、みられること、他者の前でなんらかの動作をすることが含まれる。

B.その人は、ある振る舞いをするか、または不安症状を見せることが、否定的な評価を受けることになると恐れている。

C.その社交的状況はほとんど常に恐怖または不安を誘発する。               

D.その社交的状況は回避され、または強い恐怖または不安を感じながら耐え忍ばれる。

E.その恐怖または不安は、その社交的状況がもとらす現実の危険やその社会文化的背景に釣り合わない。

F.その恐怖、不安、または回避は持続的であり、典型的には6か月以上続く。

G.その恐怖、不安、または回避は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

H.その恐怖、不安、または回避は物質または他の医学的疾患の生理学的作用によるものでない。

I.その恐怖、不安、または回避は他の精神疾患の症状ではうまく説明されない。

J.他の医学的疾患が存在している場合、その恐怖、不安、または回避は、明らかに医学的疾患とは無関係または過剰である。

 

 

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