クリニックブログ
2020.05.032020.10.02
コロナ自粛|緊急事態宣言の延長で、ココロが安心するのはなぜ?~非常事態が長引いたときの心理面について~
【コロナでの緊急事態宣言】非常事態が長引いたときの心理面について
緊急事態宣言も約1か月の延長が発表されました。
その中で、緊急事態宣言の延長、自粛の延長でなぜだか「ホッ」としている方はいらっしゃいませんか?
多くの皆さんが新型コロナ感染症(COVID-19)の終息を早期に願っているのは確かですし、
新型コロナ感染(COVID-19)対策の一環としての緊急事態宣言ですので、対策延長に対して「ホッ」とすること自体は何も悪い事ではないと思います。
また、このような状況の中ではもちろん、緊急事態宣言の延長による「安心・安堵」につながる心理面だけではなく、今後の経済や景気に対する「不安」との混在がある状況であるとも思います。
ここでは、緊急事態が長引いてしまっている状況だからこそ、起きやすい「安心・安堵・ほっとする」心理面について解説をしております。
【安心する理由①】新型コロナ感染症に対する不安はまだまだ拭いきれていないから
新型コロナ感染症の治療として、アビガンやレムデシビルなどの治療薬が効果に対する報告を増やしつつあります。また、それに対する認可も急ピッチで取り組まれているものの、まだまだ新型コロナ感染症の治療薬として十分な地位を確立している状態ではありません。
また、実際の感染者数や感染状況も曖昧である為に、このまま自粛が解除された時の、感染のリスクや不安・恐怖に対する心配はまだまだ大きいのではないでしょうか?
新型コロナ感染症に対する対策がまだ不十分である事での不安や、感染症に起因した多くの悲報に関連した心痛が大きいと、「緊急事態宣言の延長」という、日本社会全体で新型コロナ感染症に対して今後もしっかりと対策を行おうという姿勢に、多くの人たちは「安心」するのではないかと考えられます。
【安心する理由②】ようやく、自粛生活やテレワークに慣れてきた
人は、環境の変化があると、その変化に慣れようと努力したり、集中をします。
新しく職場を変えたり、学校でもクラス替えが起きると、多くの人たちは2週間から約1か月かけて、ペースはそれぞれですが、新しい変化に少しづつですが慣れ始め出します。
新型コロナ感染症に対する、緊急事態宣言が発令されて数週間程度の今のタイミングでは、多くの人たちが自粛生活やその環境の変化に少しづつ慣れてきた頃なのではないでしょうか?
安心する理由として、ようやく大きな環境に慣れたという、心の余裕も少しづつ出てきたタイミングである事と、また元の生活に”急激に”戻る必要がまだない状態に対しての「安堵」だと考えられます。
【安心する理由③】自粛要請などの環境変化で疲れがたまってきた
大きな環境の変化は、多くの方達にとってとても疲労感を伴うものです。
普段通りにいかないことが非常に多かったこれまでの中で、がむしゃらに家事や仕事をこなし、ようやく生活の流れも付いてきた状態になると、どっと大きな疲労を感じやすいです。
このような体調の中で、再度元の環境に戻るかもしれないという不安が先延ばしになった「安心」と、疲労の体調を整えるだけの期間が得られるかもしれないという「安心」の感情が生じることが考えられます。
【安心する理由④】夫婦・家族で同じ方向を見ることができるようになってきた
テレワークや自宅待機で、家庭にいることが多くなると、初めのころは「夫婦間での喧嘩が増えた」「これからどうしたら良いのだろうと不安になった」といった状況も多々あったのではないでしょうか?
しかし、そのような家庭での共同生活の時間が経ては立つほど、子育てへの理解や、お互いへの共感が進んでくることがあります。
その結果、手伝い・協力し合える部分が段々と明確になってお互いの役割分担ができるようになったり、子供も自宅での学習スタイルが少しづつ形になってきて来たりなど、家族内での役割や行事が次第に整ってきます。
また、特に社会が緊急事態だからこそ、家庭内での「団結」は時間と共に生まれやすく、家庭での生活が「安定して」くると、日常生活への幸福感や充実感が増してくることがあります。
そのために、緊急事態宣言の延長によって、引き続き安定した家庭生活が維持できる、「安堵」にもつながるのです。
【安心する理由⑤】緊急事態宣言「前」の生活の方が辛かった
会社での激務や人間関係のストレスなど、ココロの不調を起こしてしまっている方は実は非常に多いものです。
家庭内でも、子育てや家事など頼る人がいなかったり、頼れるはずの夫婦間でも、互いのすれ違いの為にストレスを強く感じたり、自分で抱え込んで悩んでしまいココロの不調を呈してしまう方も非常に多いです。
うつ病や不安症などのストレスのエピソードもまた、会社や家庭・人間関係などに関連したストレスが非常に多いのも事実です
このような体調の中で、日々を過ごしていた方が、緊急事態宣言で自宅でのテレワークでの「激務の解消」や、自宅待機・自粛生活による「家庭での協力者・相談相手」の存在により、ストレスから解放されて過ごされている方も多いと思います。
もちろん、決して新型コロナ感染症が長引いてほしいという訳ではなく、緊急事態宣言が解除されてまたストレスの高い生活に戻ってしまう「不安が強いために」、延長によって「安心」を感じるのです。
最後に~自粛解除後(アフターコロナ)の生活が不安と相談される方も増えてきています~
緊急事態宣言の延長によって、「安心・安堵」につながる心理面を解説いたしました。
いずれの方たちも新型コロナウイルスの終息を願っていない訳では決してなく、新型コロナ感染症という得体のしれない相手に対する不安や、急激な生活のスタイルの変化や環境の変化に伴う影響が大きいことが考えられます。
緊急事態宣言「解除後」(アフターコロナ)の生活を考えるとストレスに感じるという方も、外来で実際に増えてきています
今後の生活や今後の社会・経済について多くの方達が「不安」に思って注目しているのは事実だと思います。
このような将来への「不安」と、短期的な生活の中での「安心するホッとした瞬間」の混在の為に、知らないうちにストレスとしての心への影響が大きくなって、ココロが不安定になったり、心身の不調を呈してしまっている方は、お早めに心療内科やメンタルクリニック・精神科などの医療機関迄ご相談されることをおすすめいたします。
→新型コロナ【自粛解除・ポストコロナでどうなる?】メンタルの不調を起こさない対策とは
→当院における新型コロナ感染予防対策をご紹介(あま院Ver)
→【精神科医師監修】新型コロナ自粛でストレスをためこみすぎない過ごし方とは
→新型コロナ感染症に関連した心の不調・ストレスとは/コロナうつ・コロナ不安
- うつ病
- お知らせ
- お薬
- クリニック日記
- その他
- パーソナリティー障害
- パニック障害
- ペットロス
- メディア情報
- 不安障害・不安症
- 不眠症・睡眠障害
- 五月病
- 依存症
- 全般性不安障害
- 双極性障害・躁うつ病
- 広場恐怖症
- 強迫性障害
- 心的外傷後ストレス障害(PTSD)
- 愛西市から通える心療内科
- 抗うつ薬中断症候群
- 新型コロナ感染症
- 月経前不快気分障害(PMDD)
- 津島市から通える心療内科
- 清須市から通える心療内科
- 生活リズム
- 発達障害・ADHD
- 社交不安障害
- 稲沢市から通える心療内科
- 統合失調症
- 考え方や認知面など
- 自律神経失調症
- 認知症
- 適応障害
-
2024年
-
2022年
-
2021年
-
2020年
-
2019年
-
2018年
-
2017年
-
2016年
-
2015年
一人で悩まずに、まずは一度ご相談ください
たくさんの方が、同じ様な症状で来院されています。
ご紹介している症状以外でも、「こんなことで受診していいのかな...」
と迷ったらまずは一度お電話ください。
※担当医師によっては上記診療時間内であってもご予約がお受けできない場合がございます。ご予約時間についてはスタッフにお尋ねくださいませ。
何卒ご理解のほど頂きまして今後ともよろしくお願いいたします。
ボタンをタップで電話がつながります
電話受付時間9:00~18:00
- ※ひだまりこころクリニック診療時間内で受付いたします。
- ※繋がりにくい場合は時間を空けて再度お電話ください
オミクロン株対応
ファイザーXBB接種Web予約
- 当日でも予約可能!
- 接種券と身分証明書をお持ちください。
- 名古屋市外の方はワクチンナビより住所地外接種届けをお願い致します。
名駅エスカ会場は予約枠を拡大しました。
当日でも接種可能になりました!
金曜・土曜 9時〜21時