クリニックブログ
2020.03.272020.10.02
心配性とは異なる不安障害とは。心配があれこれと出てしまう方はご相談してみませんか?
心配したり、不安になることはありませんか?日々の中で、このような思いを抱くことは誰にでもある事です。「受験に合格するだろうか…」と不安になるからこそ、勉強するといったように、不安な感情は行動のエネルギー源になっているのも事実なのです。
しかし、「明日も怒られるかもしれない…」、「明日は何か悪いことが起きるかもしれない・・・」といった考えが特に思い当たる原因もなく、湧いてきて継続してしまうと、挑戦したり仕事をこなすことが非常におっくうになってしまいます。このように度を越した不安や心配は私たちの行動を制限してしまったり、私たちを苦しめてしまうのです。
この記事では、「全般性不安障害」という、不釣り合いな不安が長く継続してしまう疾患が招くメンタルの不調や治療についてを解説をしております。
全般性不安障害とは何でしょうか?
全般性不安障害は様々なことが不安になってしまう病気です。ある時には自分が何か思い病気じゃないかと心配になって、いくら検査をして異常がなくても、心配でたまらなくなってしまうのです。
またある時には、子供がいじめられていたら…、夫がリストラされたら…、大災害が起きたら…と不安でたまらなくなったり、不安の種がどんどんと次から次へと出てきてしまうのです。
全般性不安障害、心配性との違いとは
「全般性不安障害と、心配性何が違うの?」と疑問に思われている方もいるのではないでしょうか?
全般性不安障害と心配性に関しては以下のような違いがあります。
全般性不安障害 |
心配性 |
|
本人が苦しんでいるか |
Yes (例)理由がなく解決できない不安をたくさん抱えているので苦しい |
No |
行動面に大きな影響が出ているか |
Yes (例)心配事で頭が埋まり、仕事が手につかない 不安な考え事が多くて、外に出られない |
No |
精神症状・身体症状が出ているか |
Yes (例)不安が強くて、なかなか眠れない。 ずっと緊張しているので、肩こりや頭痛がひどい |
No |
「本人が苦しんでいるから治療が必要な不安」、「また日常生活や社会生活にも影響が出てしまっている状態」が全般性不安障害の特徴といえます。
しかし、もともと日本では心配性な人が多いため、また精神科や心療内科以外の医師には全般性不安障害という病気に詳しくない先生もいるので、いろいろなところで体の不調や不安を伝えても、分かってもらえず、全般性不安障害が病気と認識されないことも珍しいことではないのです
全般性不安障害で出現しやすい不安や緊張から来る、肩こりや頭痛・めまいといった症状で、まず初めに整形外科や内科にかかる人の場合は、自律神経失調症と診断されることもあるようです。
しかし、全般性不安障害は適切な治療を受けることで症状を改善させることが可能です。全般性不安障害の専門は心療内科や精神科・メンタルクリニックなので、もし不安や心配が続いて、生活に影響が出るほど困っているという場合は心療内科・精神科クリニックを受診して相談をしてみませんか。
全般性不安障害のメカニズムとは
全般性不安障害になる原因として、もともと不安になりやすい性格や、過敏性、さらには不安に対処する能力が十分に育たなかった、また遺伝的になりやすい因子があるなどと、原因としては色々考えられています。また、脳の機能の一部がうまく働かなくなることで不安な感情がコントロールしづらくなってしまっているとも考えられていますが、これだという決定的な原因や要因はまだ分かっていないのです。
全般性不安障害の症状の中核である、どうにもできないぐらい強い不安で、その不安はなかなか止まりません。
ずっとあれこれと、心配や不安な状態でいることで心身ともに緊張した状態が続きます。そうするとエネルギーがどんどん減ってしまうため疲労感も非常に強く、ちょっとしたことでも動揺してしまったり、これから起こるとんでもない不安に対して恐怖を覚えたり、何かに集中するということも困難になってしまうといった精神面での症状が出てきます。また、エネルギーが減っていることがだるさや疲労感に繋がったり、ずっと緊張状態でいることが肩こりや頭痛といった身体症状にも繋がってくるのです。
全般性不安障害の治療方法とは
全般性不安障害は、うつ病とも併発しやすいと言われており、全般性不安障害の60%の人たちがうつ病を併発しているか、今後うつ病を呈する可能性があると言われております。
そのため、全般性不安障害を我慢しすぎたり、放置することは望ましくなく、もし「あれ?全般性不安障害の症状かもしれないな」と思われたら、お早めに心療内科やメンタルクリニック等への相談をおすすめいたします。
心療内科やメンタルクリニック・精神科では全般性不安障害に対して以下のような治療が行われます。
治療初期:薬物療法について
不安が強く、そして継続してしまうと、どれだけ周りから「大丈夫ですよ」と言われても、不安の症状が強く存在しているために、本人は全く安心できないことが多いのです。治療の初期の段階は、お薬の効果として不安な気分を和らげる抗不安薬や、気分を安定させるための抗うつ薬を用いて気分を整えることを目指します。不安が落ち着いてくることで、抗不安薬を減らしながら気分を安定させる抗うつ薬を継続しながら、他の精神症状や身体症状が少しづつ和らいでいく事を目指します。
治療中期~後期 認知面や考え方の見直しの併用も
ある程度不安症状が落ち着いてきたころに取り組むことが大切かと思います。全般性不安障害にかかる方は、神経質な方や過敏性の高い方が多いとされており、物事を完璧にこなそうとしたり、少しの変化やミスを過敏に捉えオーバーに処理をしてしまう傾向も強く、知らないうちに不安を増幅させて感じてしまっていることも多いのです。そこで、物事の癖や見方を修正したり、認知行動療法などの精神療法を用いて治療に取り組んだり、不安に強く陥った時のリラックス方法なども再発防止策として有効になります。
このタイミングでは、お薬の治療も継続していることが多く、特にお薬は、調子のよい状況を維持するための効果もあるので、お薬を併用しながら日常生活の確認や症状との付き合い方を確認していくなどのステップを取ることが多いです。
ですので、お薬を中止してしまう事で、再度、病状がぶり返したり再発を呈しやすくなってしまいますので、薬を止めるかの判断は自分では行わず、必ず医師と相談しましょう。全般性不安障害の症状が落ち着いてだいたい1年程度でお薬を減らせる方が多いですので、焦りは禁物です。
まとめ
身の回りのことで、あれこれと心配を感じてしまう全般性不安障害。
日本では、心配性な方は比較的多いと言われており、心配性と見過ごされていて、生活が辛く感じたり体調が悪くなっていてもなかなか相談できない方も多いのではないでしょうか?もし、「つらい・しんどい」、今まで出来ていたことができなくなってしまったなどの生活の変化が見られる場合には、全般性不安障害かもしれません。
我慢をして、どんどん辛い思いをしてしまう前に、早めに医療機関へ相談をして、診断と治療を受けてみませんか?心療内科などの医療機関への相談は、悪化しすぎてしまう前であればあるほど、治療期間を短くしたり、回復期間も早くなるなど生活への影響も最小限に抑えることが可能となります。
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